日本の建造物に使用される骨材の多くは反応性シリカが含まれており、築30年を超える反応性骨材は、ASR(アルカリシリカ反応)発生リスク期に入ります。
サンマテラーグランアクアは単なるASR補修とは異なり、ASRの膨張を抑制すると同時にコンクリートの緻密化してコンクリートを改質しながら強度を向上させます。
ASR発生の対策・予防的メンテナンスとコンクリートの改質を実現する、建造物やインフラの長寿命化に最適な製品です。
製品概要
超微粒子(ナノレベル:1/10億m)のケイ酸塩にリチウムを配合した反応型表面含浸剤です。
ケイ酸塩とリチウムの相乗効果により経年劣化したコンクリートを補修します。塗布後はプライマー効果で、後工程へとスムーズに進行することが可能です。コンクリートの補修から施工の簡便化まで最適化された製品です。
製品の特徴
経年劣化したコンクリートに浸透したケイ酸塩成分がポゾラン反応により、コンクリートの強度や耐久性に必要な結合剤であるC-S-Hゲルを生成すると同時に、リチウムがアルカリシリカゲルの生成を抑えて、ASR(アルカリシリカ反応)を進行を抑制します。
これにより、コンクリート組織の緻密化、ASRの抑制、中性化抑制、プライマー効果、圧縮強度の増進、曲げ強度の増進など多様な効果をコンクリートに与えることができます。
さらに、コンクリ・リファクターを併用することでさらなる効果の向上、効果の上乗せも可能です。
ASR(アルカリシリカ反応)抑制・予防効果

ASR(アルカリシリカ反応)は、コンクリートに配合された骨材がアルカリ物質と過剰反応し発生したアルカリシリカゲルの膨張圧により、コンクリート内部から破壊が進行する現象で、亀甲状のひび割れを引き起こします 。
サンマテラーグランアクアの有効成分であるリチウムイオンが膨張性の無い安定したケイ酸リチウム化合物を形成し、アルカリシリカゲルの膨張を根本から抑制します。 すでに発生している、あるいは将来発生する可能性のあるASRの進行を化学的に低減させる効果的な予防を行います。
コンクリートを緻密化し、コンクリートを改質
有効成分のケイ酸塩はコンクリートに含浸すると、生成されたC-H-Sゲルは空隙を充填してコンクリートを緻密化しながらコンクリートを改質していきます。これにより科学的な反応効果として中性化抑が進んで強度が増進し、物理的な効果として外部からの劣化誘因物質の侵入を防ぎます。
コンクリートを改質しながら劣化要因を抑え込む、統合的なアプローチでコンクリートの長寿命化を実現します。
長期にわたり耐久性の効果が持続
サンマテラーグランアクアの有効成分は水に難溶性で効果が長期間持続する特性があります。紫外線の劣化にも耐久性があり、ライフサイクルコストの削減に大きく貢献します。
施工を簡便化して後工程もスムーズ
ハケ・ローラーや噴霧器で塗布するだけでコンクリートへ浸透していきます。施工後に散水養生の必要がなく、塗布後はコンクリートを乾燥させておくだけです。
施工後の表面は親水性に改質されて地処理として理想的な状態となりプライマー効果(2.59 N/mm²の塗膜付着強度)が得られます。これにより後工程もスムーズに進行することができます。
他社製品との違い
サンマテラーグランアクアとコンクリ・リファクターを併用することで効果が飛躍的向上します。
特に中性化が進んで劣化したコンクリートに対してアルカリ性の復元と構造的な表層緻密化を同時に達成できるため、補修後の再劣化を抑える有効な手段となります。
劣化したコンクリートを相乗効果で改質
ASRによる亀甲状ひび割れからは雨水が侵入するため、鉄筋は腐食膨張し、被り部分は外れやすく断面欠損という状況となりコンクリートの強度・耐久性は著しく低下してしまいます。
ASRと鉄筋腐食は同時に進行する事が多く、塩害地では塩化物イオンや湿気の影響により進行が速まります。
サンマテラーグランアクアとコンクリ・リファクター(超微粒子水酸化カルシウム・亜硝酸カルシウム含浸剤)を組み合わせることでポゾラン反応によりC-S-Hゲルが大量に生成され、一般的なケイ酸塩系の単独施工より遥かに高い緻密化・強度改善効果を得ることができます。
さらにコンクリ・リファクターの防錆効果が上乗せされるため、緻密化、ASRの抑制、鉄筋腐食防止などの複合的な劣化抑制が可能となります。
サンマテラーグランアクアとコンクリ・リファクターの併用により圧縮強度は約62%増進されました。
(原コンクリートからの圧縮強度は約71%を観測)
※塩害地の築50年以上経過したコンクリート護岸におけるシュミットハンマー試験
※サンマテラーアクアクリーナーで洗浄
カタログ・資料ダウンロード
サンマテラーグランアクアのカタログ、資料をPDFでダウンロードできます