塗布するだけで有効成分がコンクリートに浸透し、コンクリートの劣化予防、改質に必要な多様な機能を発揮します。
単一製品で、さまざまなコンクリートの課題に対応するコンクリート改質剤のスタンダードとして汎用性の高い製品です。
製品概要
超微粒子(ナノレベル:1/10億m)のケイ酸塩化合物を主成分とする反応型コンクリート表面含浸剤です。
水性無機材料で環境にも配慮されており、環境への安全性が求められるプロジェクトにも利用されています。
製品の特徴
コンクリート表面に塗布して有効成分を内部に浸透させることで、ポゾラン反応によるコンクリートの緻密化を図り、ひび割れの抑制、中性化防止、漏水予防、プライマー効果、曲げ強度の大幅な向上など多様な効果を発揮し、コンクリートを根本的に改質します。
橋梁、トンネル、港湾施設といった重要インフラの長寿命化事業、地震対策としての耐震補強工事など、構造物の安全性、耐久性が求められるプロジェクトに最適なソリューションです。
施工後の散水不要、プライマー効果で作業を簡便化
サンマテラーアクアは 原液を2回塗るだけ。塗布後の散水養生は不要で養生後の管理や調整に悩まされません。
さらに、処理したコンクリート表面は親水化されるため仕上塗膜の密着ムラがなくなり、付着強度が向上(約15%〜17%)されます。
プライマー工程を兼ねられるので、後施工までをワンストロークでスムーズに進められ、工期と手間を大幅に削減できます。
コンクリートの劣化要素を改善
コンクリートの毛細管空隙をはじめとする粗大空隙が多くなると、コンクリート内部に溜め込んだ水分が蒸散しやすくなり、水和反応が不足して粗大空隙が増えるため、強度の弱点となります。
サンマテラーアクアの有効成分がコンクリート内部に深く浸透すると、未水和状態のセメント成分と化学反応して生成されたC-S-Hゲルが組織の空隙を充填し、躯体を緻密化します。これにより、ひび割れの抑制や、漏水・滲水の防止、劣化誘因物質の侵入を防ぎます。
サンマテラーアクアはpH≈12.5の強アルカリ性で、中性化したコンクリートに直接アルカリ性を付与して強度を回復。以降の中性化進行も低減させます。緻密化でCO₂の侵入経路を塞いでいるため、相乗的に効果を発揮します。
圧縮・曲げ強度の向上
C-S-Hゲルにより緻密化されることで、コンクリート本来が持つ強度が高まり圧縮強度や曲げ強度が増進されます。
既設躯体でも塗るだけで強度を底上げできるため、断面修復や耐震補強の前処理に最適です。コンクリートを構造的に強く生まれ変わらせて、構造物の長寿命化と安全性の向上に効果的です。
サンマテラーアクアを塗布後、曲げ強度が約12%向上されました。
※JIS-A-1171:2000 ポリマーセメントモルタルの試験方法 7.2.3 曲げ強さ試験に準拠
※試験供試体:400×100×100mm コンクリート板、炭素繊維 200 目付 + エポキシ樹脂塗布
既設のコンクリートにサンマテラーアクアを塗布後、約16%~17%の圧縮強度の向上されました。
※シュミットハンマー試験(JSCE-G504に準拠)
優れたコストパフォーマンス
コンクリートの劣化予防や改質する多機能性、施工の簡便化により、材料費や人件費、工期、メンテンナンスなどを含めたトータルコストを圧縮することが可能です。
環境に配慮された製品
サンマテラーアクアは、主成分に水とケイ酸塩化合物を使用した無機系の水性材料であり、揮発性有機化合物(VOC)やPRTR法指定物質を含みません。また、自然界で99%以上分解される高い生分解性を持ち、重金属類も含まれていないため、施工時や廃棄時の環境負荷を最小限に抑えることができます。
サンマテラー製品との併用
サンマテラーアクアと、サンマテラー製品を組み合わせることで、さらなる効果の向上や、効果の上乗せができるため、効率の良いアップグレードができます。
例)コンクリ・リファクターとの併用→鉄筋防錆+改質
例)サンマテラーフレアとの併用→塩害抑制、遮水防水、凍結融解性改善+改質
劣化したコンクリートの止水効果
コンクリートの劣化が進行し、大きなひび割れや漏水が酷い場合は、補修材のクリックリペアとサンマテラーアクアを併用することで、物理的封止と化学的改質の両面から高い止水効果を発揮します。
防水性、圧縮・曲げ強度、プライマー効果の向上
コンクリ・リファクターとサンマテラーアクアを併用することで、サンマテラーアクアの防水性、圧縮・曲げ強度、プライマー効果をさらに向上させることができます。さらに、コンクリ・リファクターによる鉄筋腐食の進行を抑制する効果が上乗せされます。
鉄筋防錆から空隙緻密化、ひび割れ封鎖、強度向上まで多機能かつ相乗的な改質効果を発揮します。
施工事例
サンマテラーアクアは
多くの建物に選ばれています
よくある質問
床スラブへサンマテラーアクアバンクを施工するタイミングはいつ頃ですか。
コンクリート打設後、敷き均し、左官工による平滑押えが完了して触手乾燥が完了した段階から施工可能です。
具体的には指で強く押さえても爪跡が付かない程度の硬さになれば施工可能です。床スラブへサンマテラーアクアバンクを施工する場合、触手乾燥前に施工は出来ませんか。
触手乾燥前に施工をすると逆にひび割れを促進させてしまう可能性がありますので絶対に行わないでください。
打設後、いつまでにサンマテラーアクアバンクを施工しなくてはありませんか。
打設後、呼び強度発現(通常4週)前までにサンマテラーアクアバンクを施工すれば効果を得ることが可能です。
降雨時に施工は出来ますか。
霧雨程度でしたら施工可能ですが水溜まりや壁面に雨筋が出来るような状況では材料が流失したり薄まったりしますので効果を得られません。
冬季に施工可能ですか。
成分は無機水性であるため5℃以下の場合、凍結して性能を担保出来ません。
ジェットヒーターを焚くなどして5℃以上の温度環境を作ってください。塗布後、乾燥するまでその状態を保ってください。3倍希釈は守らなくてはいけませんか。
3倍希釈は絶対に守ってください。希釈率が多かったり少なかったりすると性能を得ることが出来ません。
反応性の高い材料ですので水道水以外を絶対に使用しないでください。3倍希釈して余った材料はいつまで使用可能ですか。
なるべく早い内に使い切ってください。1週間位が目安です。
湿気や埃が入らないように良く密閉して直射日光の当たらない室内に保管してください。施工する際に指定の工具類はありますか。
特に弊社から指定する工具類はありません。
市販されている噴霧器をご使用ください。但し、以前に使用してその塗料の成分が残存しているサンマテラーアクアバンクの成分と反応してしまう危険性があるので新品のものを使用してください。倉庫床に使用する場合、表面強化液との併用は出来ますか。
出来ます。但しサンマテラーアクアバンクの施工が先となります。完全乾燥後に表面強化液を使用してください。
打継剤との併用は出来ますか。
出来ます。但し打継剤散布後、完全乾燥固化したらサンマテラーアクアバンクを施工してください。
ブロック、ケーソンなどサンマテラーアクアバンクを施工してからどの位、養生期間を置けば良いですか。
サンマテラーアクアバンクを施工して乾燥してもとのコンクリート色になった段階で水中海中に設置しても問題ありません。
漁礁ブロックなどに使用して藻場形成に影響を与えたり有害成分の流失などはありませんか。
水道施設浸出試験において規定されている全ての有害物質は規定値以下ですので環境に負荷をかけません。
また、膜形成もないため安全です。藻場形成には何の支障もありません。床スラブで膨張剤を混和材として入れますがサンマテラーアクアバンクは支障をきたしませんか。
支障をきたす事はありません。むしろ膨張剤の主成分である水酸化カルシウムはサンマテラーアクアバンクのポゾラン反応には最適な相手となるためより緻密なコンクリートになります。
JASS5 T-407(コンクリート養生剤の水分逸散抑制効果試験)は受けていますか。
散水シート養生や被膜養生剤には適合する試験方法ですが、乾燥収縮ひび割れ低減のメカニズムが違うため受けておりません。
水分逸散自体を抑制するのが目的ではなく水和反応を長期に渡り促進させるための養生工法です。製品の封を切らなければどの位の期間まで保管が出来ますか。
封を切らない製品の状態で2年間位は問題ありません。
但し直射日光の当たらない室内で冬季には凍結しない気温環境で保管することが前提となります。壁面における下地補修を行う場合、どのタイミングになりますか。
型枠脱型後、サンマテラーアクアバンクを散布して乾燥してからジャンカ、ピンホール、目違いなどの下地補修を行ってください。
カタログ・資料ダウンロード
サンマテラーアクアのカタログ、資料をPDFでダウンロードできます
製品をもっと詳しく
サンマテラーアクアの性能や特徴に関する情報です